1.子どもの集中力が続かない…それって普通?
「すぐ飽きちゃって全然集中できない…」
「じっと座って遊ぶ時間が短くて心配…」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
でも実は、それって“ふつう”のこと。
幼児の集中力は、まだまだ育ち途中。長く集中できなくても、あせらなくて大丈夫です。
この時期に大切なのは、「興味のあることに夢中になれる時間」を少しずつ積み重ねること。
この記事では、毎日の暮らしの中でできる「幼児の集中力を自然に伸ばす方法」を、やさしくご紹介します。
2.幼児の集中力ってどのくらい?年齢ごとの目安と特徴
幼児期の集中力には、そもそも限界があります。年齢によって、だいたいの目安は次の通りです。
3〜4歳 … 5分〜10分程度
5〜6歳 … 10分〜15分程度
これだけ見ると、「短いな」と思うかもしれませんが、子どもたちは“自分が好きなこと”に出会うと、驚くほど夢中になる力を持っています。
とくに大人から見て「ぼーっとしている」ときでも、子どもの頭の中では、いろんな想像や発見が動いていることもあります。
つまり、集中力は「育てる」ものでもあり、「引き出される」ものでもあるのです。
3.集中力が続かない原因は?
子どもの集中が続かないとき、環境や関わり方が原因のこともあります。
● 周囲の刺激が多すぎる
テレビがつけっぱなしだったり、おもちゃが散らかっていたりすると、集中がそれやすくなります。
● 眠い・おなかがすいている
大人と同じで、疲れたりおなかがすいたりしていると、なかなか集中できません。
● 「やらされてる」と感じている
大人に「これやって」と言われたことには、なかなか集中しづらいものです。反対に、自分から「やりたい!」と思ったことには夢中になります。
4.幼児の集中力を伸ばす5つの方法
ここからは、毎日の中でできる「集中力を伸ばす工夫」を5つご紹介します。
① 興味のあることをとことんやらせる
子どもが自分で選んだ遊びには、自然と集中が続きます。
「同じ絵本ばっかり読んでるなぁ」と思っても、そこに意味があります。飽きるまでやることで、深く理解したり、満足したりできるのです。
② 見守る時間をつくる(声をかけすぎない)
遊びに集中しているときに「上手だね!」「がんばってるね!」と声をかけると、集中が切れてしまうことがあります。
そっと見守って、終わったあとに「すごく集中してたね」と伝えてあげるのがおすすめです。
③ 静かで落ち着ける環境をつくる
おもちゃは出しすぎず、テレビや音楽は必要なければオフに。
ごちゃごちゃした空間よりも、少し静かな方が子どもは集中しやすくなります。
④ 小さな達成感がある遊びを取り入れる
パズル、ブロック、シール貼りなど「ちょっとむずかしいけど、がんばればできる」ような遊びは集中力を育てるのにぴったりです。
「あと1つで完成する!」という気持ちが、集中する力をぐっと引き出します。
⑤ 「夢中だったね」と行動をことばにする
「えらいね」「がんばったね」よりも、「すごく集中してたね」「一人でやってたね」と、“やっていた行動”をことばにして伝えるのがおすすめ。
子どもは「自分はできたんだ」という実感をもち、自信にもつながります。
5.集中力を育てるおすすめの遊び
集中力を伸ばすのにぴったりな遊びをいくつかご紹介します。
ブロック遊び・パズル
形を考えたり、完成させたりする中で集中が育ちます。
お絵かき・工作
「色をぬる」「切る」「貼る」といった手の動きは、脳の発達にもよい刺激になります。
ままごと・ごっこ遊び
ストーリーを考えながら遊ぶことで、想像力と集中力が同時に育ちます。
運動あそび(バランス遊び・玉転がしなど)
体を使って集中する体験もとても大切。転がす・止める・バランスを取るなど、無意識に集中していることが多いです。
6.NGな声かけ・関わり方に注意!
集中力を育てたいと思うあまり、逆に子どもがやる気をなくしてしまうような声かけもあります。
「なんで集中できないの?」と責める
→プレッシャーになるだけで逆効果
他の子と比べる
→自信をなくしてしまう原因に
ごほうびで釣る
→やる気が「もらえるもの」次第になってしまう
まとめ:集中力は“育てる”というより“引き出す”
幼児の集中力は、「もっとやりたい!」という気持ちが自然に引き出してくれるもの。
大人の関わり方や環境を少し工夫するだけで、子どもの集中する時間はグッと変わってきます。
無理に「集中させよう」とするよりも、「この子、今すごく夢中になってるな」という瞬間を見つけてあげることが、集中力を育てる一歩になります。
今日からできることから、ぜひやってみてくださいね。



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