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『あなたはどんな先生をめざしてますか?』

保育
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1.はじめに

「保育士です」「幼稚園の先生です」とは、すぐに答えられるのに、「どんな先生を目指していますか?」と聞かれると、ちょっとドキッとしてしまう。
子どもたちのために毎日がんばっているのに、自分自身のことは、つい後回しになっていませんか?
今回は、そんな先生たちが「自分らしい先生像」について、ふと考えてみたくなるようなお話です。

2.「いっぱいいっぱい」な毎日の中で

朝、子どもたちが登園してくる前に掃除や準備。始まってからはあっという間に時間が過ぎて、あっちでもこっちでも呼ばれて、気がつけばお昼ごはんの時間。お昼を食べたと思ったら、お昼寝の準備。ちょっと落ち着いたと思ったら、書類や連絡帳、そして会議や行事の準備…気がついたらもう夕方。

そんな日々を繰り返していると、ふと「今日、自分はどんなふうに子どもと関わっていただろう?」とか、「私って、どんな先生でありたいんだっけ?」なんて考える余裕なんてなかったと気づきます。

それでも、子どもたちの前では笑顔でいたいし、保護者の前ではしっかりしていたい。自分に余裕がなくても、「いい先生でいなきゃ」と、気を張ってがんばってしまう。そういう先生、多いのではないでしょうか。

でも本当は、心のどこかで思っているはずです。
「もっと、子ども一人ひとりとじっくり関わりたい」
「バタバタじゃなくて、落ち着いた保育がしたい」
「私らしい関わり方を、大事にしたい」って。

それでも、現実は余裕なんてなくて、自分のことを振り返る時間もないまま一日が終わってしまう。

…だからこそ、この記事が、ちょっと立ち止まって「私ってどんな先生になりたかったんだろう?」と考える、そんな小さなきっかけになれたらいいなと思っています。

3.それでも、ふとした瞬間に…

毎日がバタバタで、自分の理想なんて考える余裕もない。
そんなふうに思っていても、不意に心がふっと温かくなる瞬間ってありませんか?

たとえば、転んで泣いていた子が、あなたの声かけで安心して泣き止んだとき。
お迎えのとき、保護者の方が「先生、いつもありがとうございます」と声をかけてくれた日。
「せんせい、だいすき」と小さな手でぎゅっとしてくれたあの瞬間。
ふと見た子どもの表情から、知らないうちにぐんと成長していたことに気づいたとき。

そんなとき、言葉にはしなくても、
「この仕事、やっぱり好きかもしれないな」
「私、ちょっとは誰かの力になれているのかな」
そんな気持ちが、静かに湧いてくることがあるんじゃないでしょうか。

誰かに評価されることでも、大きな成果でもなく、
日々の中の小さなやりとりが、心の奥にあたたかく残っていく。
実はそこに、あなたらしい“先生像”のヒントがあるのかもしれません。

4.子どもたちが教えてくれること

子どもたちは、大人が思っている以上に、先生のことをよく見ています。
「どんな先生か」という肩書きやスキルよりも、“どんなふうに関わってくれるか”を敏感に感じとっているのです。

たとえば、失敗したときに「大丈夫だよ」と声をかけてくれた先生のこと。
ケンカしたあとに、気持ちを一緒に整理してくれた先生のこと。
自分の話をちゃんと聞いて、うなずいてくれた先生のこと。

そんな関わりが、子どもたちの心にしっかり残っていきます。
完璧であることより、一緒に悩んでくれる先生のほうが安心だったり、
なんでもできる先生より、「わかるよ」って寄り添ってくれる先生のほうが、心に届いたりするんです。

思い出してみてください。
「〇〇せんせいみたいになりたい!」って子どもに言われた日。
それって、何か特別なことをした日でしたか?
たぶん、そうじゃない。日常の中での、あなたらしい関わり方が、きっと伝わっていたんだと思います。

“理想の先生像”って、もっと自然でいい。完璧じゃなくていい。
むしろ、先生が自分らしくいる姿こそが、子どもたちにとっての安心なんです。

5.自分の中にある“先生らしさ”に気づく

「どんな先生になりたいか?」
答えに困るかもしれませんが、実はその答えは、あなたの中にすでにあるものなんです。
「理想の先生像」を無理に描こうとすると、誰かのマネをしてしまったり、完璧を目指しすぎてしまうかもしれません。でも、他の誰かの先生像ではなく、あなたらしい先生像を大切にしてほしいと思います。

まず、自分に問いかけてみてください。

「子どものころ、なりたかった先生はどんな人だった?」

「この仕事をしている中で、『これだけは大事にしたい』と思っていることは何だろう?」

「自分が子どもにしてあげたいことは何か?」

小さな問いかけの中に、あなたが大切にしたい価値観や理想が見えてくるはずです。
例えば、あなたが「安心感」を大切にしているなら、子どもが心地よく過ごせる環境を整えることが、あなたの“先生らしさ”かもしれません。
「笑顔」を大事にしたいと思うなら、どんなに忙しくても、子どもたちの前では笑顔で接することが、あなたらしい姿です。

完璧な先生でなくていいんです。
「私はこうしたい、こういうふうに関わりたい」という気持ちが、あなたにとっての理想の先生像なのです。

6.小さな一歩を大切に

理想の先生像に近づくために、最初から完璧を目指す必要はありません。
大切なのは、小さな一歩を踏み出すことです。その一歩が、少しずつ積み重なっていくことで、あなたらしい先生像が少しずつ形になっていきます。

たとえば、毎日忙しい中で「今日だけは、子ども一人にじっくり向き合う時間を作ろう」と決める。
もしくは、忙しい日々の中で「今日はちょっと深呼吸してから子どもたちと接してみよう」と心に決めることでもいいのです。

そんな小さな意識の変化が、日々の積み重ねで大きな違いを生むことになります。
最初は、うまくいかないこともあるかもしれません。
でも大事なのは、試み続けること。その過程で自分の気持ちに気づき、少しずつ自分のペースをつかんでいくことです。

焦らず、自分を責めず、でも少しずつ自分の理想に近づいていくことが、結果的に「自分らしい先生」を作り上げていきます。

そして、その一歩一歩が、子どもたちにとっての安心感や信頼感を築いていくことに繋がります。あなたの小さな変化が、子どもたちにとっての大きな安心となり、安心した心で過ごすことができる環境を作り出します。

7.まとめ

「どんな先生を目指していますか?」という質問に答えるのは簡単ではありませんが、実はその答えは、日々の中で少しずつ見つけていくものです。完璧を目指すのではなく、あなたらしい、心から大切にしたいことを大事にしながら、少しずつ理想の自分に近づいていくことが大切です。

子どもたちとの日々の中で、あなたがどう関わりたいか、その思いが自然と形になっていくことを信じてください。忙しい日常の中で、あまりにも多くのことに追われると、自分の理想や気持ちを後回しにしてしまいがちです。でも、ほんの少しの心の変化が、あなたらしい先生像を育て、子どもたちにとってかけがえのない存在となるはずです。

今この瞬間も、あなたの小さな一歩が、明日の“あなたらしい先生”を作り出しているのです。

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