子どもたちのお昼寝時間、スムーズに進めるのが意外と難しいですよね。「背中をトントンすると元気になっちゃう」「寝かせようとすると逆に寝なくなる」といった悩みを抱える先生や保護者の方も多いのではないでしょうか?
お昼寝は、子どもにとって大切な休息の時間です。でも、無理に寝かせようとすると、かえって寝つきにくくなることも。そこで今回は、子どもたちが自然にお昼寝できるような工夫や、気をつけるポイントを紹介します。
- お昼寝に入る前の「準備」を整える
お昼寝のスムーズさは、実は「寝る前の過ごし方」に大きく左右されます。興奮した状態のままだと寝つきが悪くなりやすいので、ゆったりとした流れを作るのがポイントです。
(1) お昼寝前のルーティンを決める
「ご飯を食べる→トイレに行く→絵本を読む→布団に入る」など、決まった流れを作ると、子どもたちも「そろそろ寝る時間なんだな」と自然に理解できるようになります。
(2) 静かな時間をつくる
お昼ご飯のあとに激しい遊びをすると、気持ちが興奮したままで寝つきにくくなります。食後は「絵本を読む」「静かな手遊びをする」「お話を聞く」など、落ち着いた活動を取り入れるのがおすすめです。
(3) 部屋の環境を整える
お昼寝の部屋を少し暗くして、落ち着ける空間を作りましょう。ただし、完全に真っ暗にすると不安になる子もいるので、カーテンを半分閉めるくらいがちょうどいいこともあります。また、静かすぎると逆に気になってしまう子もいるので、適度な生活音やホワイトノイズ(波の音や雨の音など)を流すのも効果的です。
- トントンのやり方を工夫する
「背中をトントンすると、逆に元気になってしまう」ということ、よくありますよね。トントンのやり方を少し変えるだけで、落ち着きやすくなることがあります。
(1) ゆっくり & 優しく
トントンのリズムが速いと、遊びのように感じてしまう子もいます。できるだけスローテンポで優しくすると、安心して寝つきやすくなります。
(2) 背中ではなく、お尻をトントンする
背中よりもお尻をトントンするほうが落ち着く子もいます。特に小さな子どもは、お尻をポンポンと優しくリズムよく叩かれると、安心して眠りにつきやすくなります。
(3) 呼吸に合わせてトントンする
子どもの呼吸に合わせて、息を吐くタイミングで軽くトントンすると、リラックスしやすくなります。大人も深呼吸しながら行うと、より落ち着いた雰囲気を作れます。
(4) トントン以外の方法も試す
トントンが逆効果の子には、次のような方法を試してみるのもいいですね。
背中やお腹にそっと手を置く
足の裏やふくらはぎを軽くなでる
布団で優しく包み込む
- 「寝なさい!」とプレッシャーをかけない
「早く寝なさい」「静かにしなさい」と言うほど、子どもは緊張して寝つきにくくなります。寝かせることを目的にしすぎず、「横になっているだけでも休まるよ」と伝えるほうが、結果的に寝つきやすくなります。
また、どうしても寝つけない子がいる場合は、「しばらく静かに横になっていてね」と声をかけ、無理に寝かせようとしないことも大切です。
- お昼寝中の注意点
お昼寝中も、子どもたちが安全に眠れるように気をつけるポイントがあります。
(1) 寝る姿勢に注意する
うつ伏せ寝が苦しくないか確認する
布団やタオルで顔が覆われていないか見る
体が不自然にねじれていないか気をつける
(2) 室温と服装をチェックする
夏は薄着にして汗をかきすぎないようにする
冬は掛け布団を使いすぎず、適度な暖かさを保つ
(3) 急に起こさない
目覚めのタイミングを見て、穏やかに起こす
個人差を考えて、すぐに動ける子と、ぼーっとする子の違いを理解する
- こんなときはどうする?
(1) どうしても寝ない子がいる場合
無理に寝かせようとせず、「静かに横になっていようね」と伝える
目を閉じているだけでも休めることを伝える
先生や保育者が隣で一緒に横になると安心することも
(2) お昼寝後に機嫌が悪い子がいる場合
急に起こさず、少しずつ目を覚ますようにする
目覚めた後にギュッと抱っこするなど、安心感を与える
体を軽く動かせるように、「お水を飲みに行こう」など声をかける



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