保育士として働いていると、「もっとスキルを身につけたい」「子どもたちのためにできることを増やしたい」「将来的にキャリアアップしたい」と思うことがあるかもしれません。また、保育士を目指している学生の中には「どんな資格があると役に立つのか」「どのように成長できるのか」と考えている人もいるでしょう。
今回は、保育職に就いている先生や保育士を目指す学生に向けて、保育士のキャリアアップの方法と、それに役立つ資格について紹介していきます。
保育士のキャリアアップとは?
キャリアアップとは、簡単にいうと「経験やスキルを積み重ねて、より専門的な仕事や責任のある仕事をすること」です。保育士としてのキャリアアップには、主に次のような道があります。
- 園内で昇進する(主任保育士、副主任、園長など)
- 専門分野を極める(乳児保育、障がい児保育など)
- こども園や幼稚園などへ転職する
- 児童福祉分野へ進む(児童養護施設、放課後等デイサービスなど)
- 資格を取得してスキルアップする(保育士以外の資格を取得)
これらの道を選ぶことで、より充実した保育の仕事ができるようになります。
- 園内で昇進する
保育園やこども園の中でキャリアアップする場合、主任保育士、副主任保育士、園長 などの役職を目指すことができます。
主任保育士・副主任保育士
主任や副主任になると、園全体の運営や他の先生の指導を担当することになります。現場の仕事だけでなく、リーダーとしてチームをまとめる役割も担います。
必要なこと
保育士等キャリアアップ研修の受講
実務経験(3年以上が目安)
リーダーシップやマネジメントのスキル
園長
園長になると、園全体の運営や経営を任されます。職員の管理、保護者との対応、行政への対応など、責任が大きくなりますが、その分やりがいも増えます。
必要なこと
長年の保育経験(10年以上が目安)
マネジメント能力や経営の知識
主任・副主任の経験があると有利
- 専門分野を極める
保育の仕事には、さまざまな専門分野があります。自分の得意な分野や興味のある分野を深めることで、より専門的な保育士として活躍することができます。
乳児保育の専門家
0〜2歳児の保育を専門的に行う保育士です。乳児保育は特に繊細な対応が求められるため、専門知識を身につけると強みになります。
役立つ資格
乳児保育研修(自治体が実施)
ベビーシッター資格
障がい児保育の専門家
発達に特別な支援が必要な子どもたちの保育を担当します。放課後等デイサービスや特別支援学校での勤務も視野に入れられます。
役立つ資格
保育士等キャリアアップ研修(障がい児保育分野)
発達支援専門資格(児童発達支援管理責任者など)
言葉や表現の専門家
子どもの言葉の発達をサポートする専門家として、絵本の読み聞かせ や ことば遊び に特化することも可能です。
役立つ資格
絵本専門士
言語聴覚士(国家資格)
- こども園や幼稚園などへ転職
保育士資格に加えて幼稚園教諭免許を取得すると、こども園や幼稚園で働くこともできます。こども園は、保育園と幼稚園の両方の特徴を持つ施設で、保育士の資格だけではなく、幼稚園教諭免許があると有利になります。
役立つ資格
幼稚園教諭免許(通信大学などで取得可能)
小学校教諭免許(さらに幅広い選択肢)
- 児童福祉分野へ進む
保育士資格を活かして、児童養護施設、乳児院、放課後等デイサービス などの児童福祉施設で働くこともできます。
児童養護施設・乳児院
家庭での生活が難しい子どもたちを支援する施設です。保育園とは異なり、生活全般のサポートを行います。
役立つ資格
社会福祉士
児童指導員任用資格
放課後等デイサービス
発達に特別な支援が必要な子どもたちが通う施設です。療育(発達支援)を担当することもあります。
役立つ資格
児童発達支援管理責任者
行動援護従事者研修
- 資格を取得してスキルアップ
保育士資格以外にも、スキルアップに役立つ資格がたくさんあります。
役立つ資格一覧
最後に:給与アップについて
キャリアアップの結果、給与が上がることもあります。特に、主任保育士や園長になる、公務員保育士になる、児童福祉施設で働く などの方法は、給与アップにつながりやすいです。
まずは、自分がどんな保育士になりたいのかを考え、それに合った資格や経験を積んでいくのが大切です。長く楽しく保育の仕事を続けるために、自分に合ったキャリアアップの方法を見つけていきましょう!
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