保育の現場では、子どもたちの集中を引き出したり、楽しく体を動かしたりするために、手遊びや歌がとても役立ちます。朝の会や帰りの会、活動の合間など、さまざまな場面で活用できるので、レパートリーを増やしておくと便利です。
今回は、実際に現場で使いやすい手遊びや歌の紹介に加え、効果的な取り入れ方や注意するポイントについてもお伝えします!
- 手遊びや歌はこんな場面で活躍!
手遊びや歌は、ただ楽しいだけでなく、保育の流れをスムーズにしたり、子どもの発達をサポートしたりする大切な役割があります。
① 集中を引き出す・気持ちを切り替える
朝の会や帰りの会の導入
お昼ごはんの前に落ち着く時間をつくる
活動の合間に「次にいくよ!」と気持ちを切り替える
例えば、「むすんでひらいて」や「グーチョキパーでなにつくろう」は、短時間で楽しくリズムを取りながら、子どもたちの注意を集めるのにぴったりです。
② 人見知りの子や緊張している子を和ませる
新入園児の慣らし保育
個別での関わり
「一本橋こちょこちょ」のような、触れ合いを楽しめる手遊びは、人見知りの子との距離を縮めるのに効果的です。先生がそっと手を出して「やってみる?」と誘うと、自然と心を開きやすくなります。
③ 室内遊びや運動あそびとして
雨の日など、外で遊べないとき
体を動かしながらリズム感を育てる
「バスにのって」「アルプス一万尺」のような体を使う遊びは、エネルギーを発散させつつ、リズム感を育てるのに役立ちます。
④ 季節や行事を楽しく伝える
節分の前に「おにのパンツ」
こどもの日に「こいのぼり」
行事に合わせた歌を取り入れることで、子どもたちが季節の変化を感じたり、行事を楽しみにしたりするきっかけになります。
- 保育現場で使いやすい手遊びや歌の紹介
① むすんでひらいて
対象:0歳~
ねらい:手の動きを通してリズム感を育てる
活用場面:朝の会・帰りの会の導入、落ち着きたいとき
シンプルな動きなので、小さな子でもすぐに覚えられます。「その手をうえに~♪」と歌いながら動かすことで、手指の発達にもつながります。
対象:2歳~
ねらい:想像力を育てる・手指を動かす
活用場面:次の活動への切り替え、遊びの合間
グー・チョキ・パーを使って「かたつむり!」「はさみ!」と考えることで、子どもたちの発想力が広がります。
対象:0歳~
ねらい:スキンシップを通して親しみを持つ
活用場面:人見知りの子との関わり、個別の遊び
膝の上に座らせてやると、安心感もプラスされて、緊張がほぐれやすくなります。
④ バスにのって
対象:2歳~
ねらい:リズム感を養いながら、楽しく体を動かす
活用場面:室内遊び、エネルギー発散
「そろそろ右にまがります~♪」などのアレンジを入れると、子どもたちが大喜び!
- 手遊びをするときに注意したいポイント
① 子どもに合わせたテンポや難易度にする
最初から速いテンポでやると、ついていけない子が出てくることも。年齢や発達に合わせて、ゆっくり見本を見せながら進めるのがコツ。
② みんなが楽しめる雰囲気をつくる
先生自身が楽しそうにやると、子どもたちも自然と笑顔になります。間違えても「いいね、そのやり方も面白いね!」とポジティブに受け止めることで、安心して参加できる雰囲気になります。
③ 子どもが飽きる前に終わる
楽しいからといって何度も繰り返すと、子どもたちが飽きてしまうことも。「もう一回やりたい!」くらいのタイミングで終わるのがベスト。
- 茶々を入れてくる子への対応
手遊びの最中にふざけたり、茶々を入れてくる子がいることもありますよね。そんなときの対応方法も紹介します。
① 役割を与えて巻き込む
「○○くん、お手伝いしてくれる?」と声をかけ、見本をやってもらうと、自然と参加意識が高まります。
② ユーモアで返して雰囲気を壊さない
「おっと!○○くんバージョンが入りました!」と少し拾いつつ、「でも今はみんなと一緒のバージョンだよ」と流れを戻すのも効果的。
③ そもそも茶々を入れる理由を考える
退屈している? → 少しテンポを変えたり、アレンジを加えたりする
注目を集めたい? → 「○○くんの好きな手遊びも今度教えてね!」と別の形で注目を向ける
- まとめ:手遊びや歌をもっと楽しもう!
手遊びや歌は、保育現場で子どもたちと楽しく関わるための強い味方です。活動の流れをスムーズにしながら、子どもたちの発達もサポートできます。
まずは簡単なものからレパートリーを増やして、日々の保育に取り入れてみてくださいね!
コメント