子どもとの関係をもっと良くしたい!そう思ったとき、大人が意識したいのが「傾聴(けいちょう)」のスキルです。
「子どもがあまり話してくれない」
「言いたいことをうまく伝えられないみたい」
「すぐに泣いたり怒ったりしてしまう」
そんな悩みがあるなら、まずは「話をしっかり聞くこと」から始めてみましょう。
今回は、子どもとの関係を深める「傾聴のテクニック」をご紹介します!
傾聴ってなに?ただ話を聞くだけじゃない!
「傾聴」とは、相手の話をただ聞くだけでなく、「しっかり耳を傾けて、気持ちを受け止める」ことです。
例えば、子どもが「今日ね、幼稚園で転んじゃったの…」と言ったとき。
① 「そっか、痛かったね。」と優しく聞くのと、
② 「あら、大丈夫?次は気をつけなさいね!」とアドバイスするのでは、どちらが子どもにとって安心できるでしょうか?
①のように「痛かったね」と気持ちを受け止めてもらえると、子どもは「ちゃんと話を聞いてくれる人だ!」と感じて、もっといろいろなことを話したくなります。
「話を聞いてくれる大人」=「安心できる存在」
この積み重ねが、子どもとの信頼関係を深めるカギになります。
子どもとの関係を深める!傾聴の7つのポイント
では、実際に子どもの話をしっかり聞くためのコツを見ていきましょう!
① うなずきや相槌(あいづち)をしっかりと
「うんうん」「そうなんだね」「へぇ~」と、適度にうなずきながら聞くと、子どもは「もっと話したい!」と思いやすくなります。
★ ポイント
目を見て、興味を持って聞く
無理にオーバーリアクションしない(わざとらしくならないように)
子どもは敏感なので、「本当に聞いてくれているかどうか」をしっかり見ています。
② オウム返し(リフレクティブ・リスニング)で気持ちを受け止める
子どもが言ったことを少し言い換えて返すことで、「ちゃんと聞いてくれている!」と感じられます。
例:
子ども:「今日はお友だちとケンカしちゃった…」
大人:「そっか、お友だちとケンカしちゃったんだね。それは悲しかったね。」
このように繰り返してあげることで、子どもは「自分の気持ちをわかってくれてる!」と思えて、安心できます。
③ 質問をして話を引き出す
「うん」「そうだよ」だけで終わらないように、答えやすい質問をしてみましょう!
×「楽しかった?」 → ◯「どんなことが楽しかった?」
×「何食べたの?」 → ◯「今日のごはんで一番好きだったのは?」
オープンな質問をすると、子どもが自分の気持ちを言葉にしやすくなります。
④ 共感の言葉を入れる
「それは嫌だったね」「楽しかったんだね!」と、子どもの気持ちを言葉にしてあげることで、気持ちがスッキリします。
★ NG例
×「そんなことで泣かないの!」
×「どうせ大したことないでしょ?」
子どもにとっては、小さな出来事でも大きな気持ちの変化があります。どんなことでも「そうだったんだね」と共感することが大切です。
⑤ 沈黙を大切にする
子どもが話している途中で「何か言わなきゃ」と焦らなくてもOK!
大人が黙って待つことで、子どもは「もう少し話してみようかな」と自分で考える時間を持つことができます。
無理に話を続けようとせず、「子どもが話し出すのを待つ」ことも大事な傾聴のポイントです。
⑥ アドバイスを急がない
つい「こうすればよかったのに!」と言いたくなること、ありませんか?
でも、子どもは「聞いてほしいだけ」のことも多いんです。
例:
×「じゃあ次からは先生に言いなさい!」
◯「そっか、どうしたらよかったと思う?」
すぐに解決策を言わずに、子どもが考える時間を持てるようにするのがポイントです。
⑦ 話の主導権を子どもに持たせる
子どもが話したいことを自由に話せるように、大人はサポートに回りましょう。
例:
子ども:「今日、すごく面白いことがあったんだ!」
大人:「へぇ!どんなこと?」(興味を持って聞く)
こうすると、子どもは「もっと話したい!」と思うようになります。
「聞く」だけで関係はぐっと深まる!
傾聴を意識するだけで、子どもはもっと話してくれるようになります。
今日からできる簡単なステップ
- うなずきや相槌を意識する
- オウム返しで気持ちを受け止める
- 質問で話を広げる
- 共感の言葉を入れる
- 沈黙を大切にする
- アドバイスを急がない
- 子どものペースに合わせる
子どもとの会話の中で、少しずつ取り入れてみてくださいね!
「話をしっかり聞いてくれる大人」は、子どもにとって安心できる存在。
そんな信頼関係が築ければ、子どもは自然と心を開き、のびのびと成長していきます。
今日から、「聞く」ことを大切にしてみませんか?
コメント