皆さんは『原因自分論』という言葉を知ってますか?
身の回りに起きていることは全て自分に原因があるという考え方です。
例えば、
毎日の仕事がつらいと感じていても、そもそもその会社を選んでのは自分だ。
夫婦関係が悪くなってしまっていても、そもそもそのパートナーを選んだのは自分だ。
このように、現在の出来事は過去に自分自身が選んできたことが原因であると
自分で認識する考え方です。
ここで注意ですが、自分に原因があるといっても自分はダメなんだと自己嫌悪などの材料にする考え方ではありません。
あくまで自分に原因があることを認識し、そこから改善策をたてられるようになる前向きな考え方です。
これと反対に、なんでも他人のせいにしてしまう『原因他人論』という考え方があります。
これをしたのは誰々のせい。
この計画が失敗したのはパートナーのせい。
こんな感じの考え方です。私もよくおちいりがちな考え方です。
だって何か失敗したら誰かのせいにしたくなるじゃないですか。
責められたり、怒られたりするの怖いじゃないですか。
でもそれだと回りから見放されてしまうことは明らかですよね。
私が原因自分論という言葉を知ったのはYouTuberの鴨頭さんの動画を見たときでした。
マクドナルドで素晴らしい功績を残した後、講演家になると言って退社。その後は講演会やYouTubeなどの活動を通じて働く人にエールを送り続けるスキンヘッドがトレードマークの熱い方です。
その時はあまりピンと来なかったんですが、時が流れてリベラルアーツ大学の動画を見ているときに
両学長も同じことを言ってらしたんですね。
そこで何となく、あぁ、すごい人たちが持っている考え方なんだな と思う程度で頭の片隅に残っていました。
ここである保育者の話をします。
1月の某日、いつものように年中さんの預かりの部屋を任されていた一人の男性保育者がいました。
16時現在外遊び中、人数は20人前後。
お迎えの子達もちらほらで出てきていました。
寒くなってきたので部屋に戻り、手洗いや水分補給の声掛けや援助をしているとき、
となりの部屋から年長さんが合流してきました。
荷物を置き、遊びに入ると全体で30にん前後になりとても賑やかな時間が始まります。
いつもの流れで年長クラスを見ていた先生は部屋の掃除やら片付けやらで中々来てくれません。
17時頃お迎えのピークになる頃、事件は起きてしまったのです。
迎えに来た保護者「こんばんは」
保育者「こんばんは。○○ちゃーん、お迎え来ましたー」
がやがや…
保育者「トイレかな?ちょっと見てきま…」
ドンッ!!
○○ちゃん「ギャーーーーッ!!」
保護者、保育者「!?」
見ると、そこには机と机の間で大泣きをしている○○ちゃんと、ばつわるそうにこちらを見ている男の子がたっていました。
男の子を含め周りの子たちに事情を聞くと、どうやらお友だちと何人かで座って遊んでいた○○ちゃんによそ見をして走っていた男の子がぶつかってしまったようでした。
普段泣かない子が腕が痛いと泣いていて、一応曲げられるかどうかを確認しましたが、痛がるため男の子に手短に注意をした後保護者に状況説明を行いました。
大丈夫。とは言ってくれましたが、何かあればすぐに園にお伝えくださいと伝え、見送りました。
18時頃電話があり、痛がっていた腕が骨折していたことが判明し、その男性保育者が電話対応に応じました。
保育者「お電話変わりました。この度は申し訳ありませんでした。」
保護者「….!…..!」
保育者「はい、はい。」
保護者「….!….!」
保育者「はい、はい。」
こんな感じで会話が進み、今後の対応と翌日のお見舞いと謝罪の約束をして電話を切りました。
それまでの保育者だったら年長クラスの先生が来ないのが悪いんだ!とか、注意してたのに走っていた男の子、あいつ何やってくれたんだ!と矛先を他人に向けて怒っていたでしょう。
しかし、今回は違いました。
どうしたらもっと安全に子供たちを見守れていたかな?
この考えが何よりも先に出てきてその保育者自信も驚きました。
そこから残って下さっていた先生方と相談し、預かり保育の改善点を模索したり、怪我をしてしまった子への補助やその保護者の方への配慮などを話し合いました。
具体的な内容はさておき、考え方の大枠が違うとそこからの行動も変わってくることを実感したのでした。
ちなみにここに出てくる男性保育者とはなにを隠そう私のことです。
しかもつい最近の出来事で、時系列でいうと解約通知のメールをメガネの男に送った辺りです。
何はともあれ原因自分論で物事を考えられるようになると問題に対して前向きに捉えられますので、
是非何かの参考にしてみてください。
コメント