こども園でのけが対応 ~大切なポイントと注意点~

保育

こども園では、毎日元気いっぱいの子どもたちが走ったり、遊具で遊んだりしています。その中で、どんなに気をつけていても「けが」はどうしても起こってしまうものです。だからこそ、大人が落ち着いてしっかり対応することが大切になります。

この記事では、実際の現場でどんなふうに対応しているのかをふまえながら、「けがをしたときの流れ」や「気をつけるポイント」を、保護者の方や保育の仕事をしている先生、また、これから保育の道を目指している学生さん向けに分かりやすくお話しします。


  1. まず大切なのは「落ち着いて対応すること」

子どもがけがをすると、びっくりしてしまうこともあります。でも、そんなときこそ先生が落ち着いて対応することが大切です。大人があわてると、子どもも不安になってしまいます。

まずは、子どもの様子をしっかり見て、どこをどんなふうにけがしたのかを確認しましょう。

こんなポイントをチェック!

☑ 意識はあるか?(ぼーっとしていないか、返事ができるか)
☑ 顔色はどうか?(青白くなっていないか)
☑ 泣き方はどうか?(泣いている=意識があるので安心。でも、いつもと違う泣き方なら注意)
☑ どこをけがしたか?どのくらい痛がっているか?

「大丈夫?」とやさしく声をかけながら、子どもが落ち着くのを待つことも大切です。


  1. けがの種類別!現場の対応

こども園では、日常の中でいろんなけがが起こります。ここでは、実際の現場でどんなふうに対応しているかを紹介します。

(1)すり傷・切り傷

→ こんなとき:転んでひざをすりむいた、紙で指を切った など

現場の対応

  1. けがの部分を水で洗い流す。(泥や砂がついていたら、しっかり洗う)
  2. 消毒して、必要ならばんそうこうを貼る。
  3. 「大丈夫?痛かったね」と声をかけて、子どもが落ち着くのを待つ。

注意すること
✔ 血が止まらないときは、ガーゼで押さえて止血する。
✔ もし傷が深そうなら、すぐに保護者に連絡する。


(2)打ち身・たんこぶ

→ こんなとき:遊んでいてぶつかった、転んでおしりを打った など

現場の対応

  1. けがした場所を冷やす。(氷や冷たいタオルを使う)
  2. 「痛かったね、冷やすと楽になるよ」と声をかける。
  3. しばらく様子を見て、腫れがひどくならないかチェックする。

注意すること
✔ 腫れがどんどん大きくなるときは、すぐに保護者に連絡。
✔ 強く打った場所によっては、病院に行ったほうがいいこともあるので慎重に。


(3)血が出るけが

→ こんなとき:指を切った、転んで顔をぶつけた など

現場の対応

  1. すぐに清潔なガーゼで押さえて、血を止める。
  2. 5分ほど押さえても止まらないときは、すぐに保護者に連絡する。
  3. 落ち着いたら、傷口を洗って消毒する。

注意すること
✔ 顔のけがは血が出やすいので、びっくりしすぎないように。
✔ 傷が深そうなら、病院で診てもらったほうがいい。


(4)頭をぶつけたとき

→ こんなとき:すべり台で頭をぶつけた、転んで後ろに倒れた など

現場の対応

  1. まずは意識がしっかりしているか確認。
  2. すぐに冷やして様子を見る。
  3. その後も1時間くらいは注意して見守る。

注意すること
✔ 頭のけがは、あとから症状が出ることがあるので慎重に。
✔ もし「気持ち悪い」「ぼーっとしている」「いつもと違う様子」があれば、すぐに病院へ。


  1. 保護者への伝え方

けがをしたら、保護者にもきちんと伝えることが大切です。でも、伝え方ひとつで、保護者の不安が大きくなったり、逆に安心したりします。

(1)軽いけがの場合

お迎えのときに、さらっと伝えます。
「今日、お外で転んでひざをすりむいたので、洗ってばんそうこうを貼りました。今は元気です!」

→ 短く、落ち着いたトーンで伝えるのがポイント!

(2)すぐに伝えるべきけがの場合

大きなけがや、病院に行くかもしれないけがは、電話で連絡します。
「○○ちゃんが園庭で転んで、おでこをぶつけました。意識はしっかりしていて元気ですが、少し腫れているので、病院で診てもらったほうがいいかもしれません。」

→ 事実を落ち着いて伝え、保護者の判断を大切にする!


  1. けがを防ぐためにできること

こども園では、できるだけけがを防ぐために、いろんな工夫をしています。

✔ 遊ぶ場所をチェック(遊具にガタつきがないか、床がすべりやすくないか)
✔ 子どもたちに分かりやすく声かけ(「走るときは前をよく見ようね!」など)
✔ 先生同士で情報共有(「この場所でよく転ぶから、対策しよう」など)


まとめ

こども園でのけが対応は、「落ち着いて対応する」「しっかり処置する」「保護者に分かりやすく伝える」「再発防止を考える」 の4つが大切です。

けがをゼロにすることはむずかしいですが、しっかり対応すれば、子どもも保護者も安心できます。

保育の仕事に興味がある方も、ぜひこうした対応を知っておくと、現場で役立ちますよ!

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