子どもは年齢とともに、心や体、言葉の発達が進んでいきます。0〜6歳の間はとくに変化が大きく、それぞれの成長に合った関わり方をすることが大切です。この記事では、年齢ごとの発達の特徴と、それに合った対応方法をわかりやすくまとめました。
【0〜1歳】「安心感」を育む時期
発達の特徴
生まれてすぐ:昼夜の区別がなく、眠ったり泣いたりをくり返す
3か月ごろ:首がすわり、周りの音や人に興味を示す
6か月ごろ:寝返りができるようになり、人の顔をじっと見る
9か月ごろ:はいはいができ、身近な人を見分けるようになる
1歳ごろ:つかまり立ちや一人歩きをはじめ、「ママ」「パパ」などの言葉が出てくる
関わり方のポイント
たくさん抱っこして、安心感を育てる
→ 抱っこや声かけを通じて「大切にされている」と感じられるようにする
表情を豊かにして、語りかける
→ 赤ちゃんは大人の表情や声のトーンを感じ取るため、笑顔で話しかけることが大事
安全な環境を整える
→ なんでも口に入れる時期なので、誤飲しそうなものは置かない
具体例
赤ちゃんが泣いたとき、「おなかすいたのかな?」「ねむいのかな?」と声をかけながら対応すると、安心しやすくなります。ただ泣きやむのを待つのではなく、気持ちに寄りそった関わりを大切にしましょう。
【1〜2歳】「自分でやりたい!」が増える時期
発達の特徴
歩くのが上手になり、行動範囲が広がる
「イヤ!」と自己主張が増える
スプーンを使ったり、簡単なことを「じぶんで!」と言い出す
言葉の数が増え、二語文(「ワンワン いた!」など)が出てくる
関わり方のポイント
「イヤ!」は自立のサイン。できるだけ見守る
→ できることはやらせて、「じぶんでできた!」という経験を増やす
失敗しても怒らない
→ 水をこぼしたり服を汚しても、「おっと、こぼれちゃったね」と落ち着いて対応する
言葉を増やすためにたくさん話しかける
→ 「青いくるまが走ってるね」「大きな木だね」など、日常の中で言葉を増やす
具体例
子どもが「じぶんで!」と言ってスプーンを持つが、なかなかうまく食べられないとき、「がんばってるね!」と応援しながら、こぼしても気にしないようにしましょう。親や先生が手伝いすぎると、子どもが「やらせてもらえない」と感じてしまいます。
【2〜3歳】「なんで?」が増え、社会性が芽生える時期
発達の特徴
「なんで?どうして?」と質問が増える
お友だちと遊ぶことに興味を持ちはじめる
かんしゃくを起こすことがある
トイレトレーニングを始める子もいる
関わり方のポイント
質問にはできるだけ答えてあげる
→ 「どうして空は青いの?」と聞かれたら、「お空には青い光がたくさんあるからだよ」など、簡単な言葉で説明する
お友だちとの関わりを見守る
→ おもちゃの取り合いなどが増えるが、無理に仲よくさせようとせず、見守りながら「順番こしようね」と伝える
「ダメ!」より「こうしようね」と伝える
→ 例えば「走っちゃダメ!」よりも、「お部屋ではゆっくり歩こうね」と伝える方が理解しやすい
具体例
おもちゃを投げたときに「ダメ!」と叱るだけでなく、「おもちゃさんが痛いよ。そっと置こうね」と優しく伝えると、子どもも納得しやすくなります。
【3〜4歳】集団生活に興味を持ちはじめる時期
発達の特徴
ごっこ遊びが好きになる
ルールのある遊びが少しずつできるようになる
言葉が増え、長い会話ができるようになる
関わり方のポイント
ごっこ遊びを一緒に楽しむ
→ 「お医者さんごっこしよう」「カレー屋さんみたいだね」と遊びに入り込むと、子どもは喜ぶ
ルールのある遊びを取り入れる
→ 「じゃんけんで順番を決めようね」といった簡単なルールを伝える
気持ちを言葉にするのを手伝う
→ 「うれしいね」「くやしいね」と、気持ちを言葉で表現する練習をする
【4〜5歳】自分の考えを伝えられるようになる時期
発達の特徴
友だちと協力して遊ぶことが増える
自分の意見をはっきり言えるようになる
お手伝いをしたがる
関わり方のポイント
「ありがとう」をたくさん伝える
→ お手伝いをしてくれたら「助かったよ、ありがとう!」と伝える
話をじっくり聞いてあげる
→ 子どもが話しているときにさえぎらず、しっかり聞く
【5〜6歳】自信をつけ、集団の中で成長する時期
発達の特徴
ルールを守ることができる
小さい子のお世話をしたがる
得意なことを自慢したくなる
関わり方のポイント
成功体験を増やして自信をつける
→ 「できたね!」と認める言葉をたくさんかける
チャレンジする気持ちを応援する
→ 失敗しても「やってみたことがすごいね!」と声をかける
まとめ
0〜6歳の子どもは、それぞれの時期で発達の特徴が違います。大人の関わり方しだいで、子どもはより安心して成長できます。「子どもの目線で考える」ことを大切にしながら、温かく見守っていきましょう。
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